2024年 歯科医院スーパースタッフ育成塾 第1回 開催レポート
新人期間を終え、医院に慣れ、後輩スタッフの育成を任されるようになった中堅スタッフたちが、さらに成長するための学びの場がスーパースタッフ育成塾です。
中堅スタッフたちは業務や院内ルール、人間関係を習得してきましたが、次のステージへ進むための道筋が明確でないことが多いです。院長先生も、どう成長させていけばよいか分からない場合が少なくありません。
その結果、ただ年数を重ねるだけでチーフに抜擢されることがよくあります。しかし、年数が長いだけでリーダーシップを発揮できるわけではありません。チーフとして役割を果たすためには以下の要素が必要です。
● チーフの役割と意義
● リーダーシップ
● 若手スタッフの教育方法
● 院長先生の想いを理解する力
これらの視点とスキルを身につけることが求められます。本来、これらを備えた人物をチーフに任命すべきですが、日常診療業務に忙殺され、十分な時間を割くことは難しいのが現状です。
そこで、歯科医院地域一番実践会はスーパースタッフ育成塾を開発しました。ここで中堅スタッフたちはリーダーシップの本質を学び、医院の中心人物に必要なスキルを磨くことができます。これにより、医院全体の安定と発展が期待されます。
第1講座
第1講座は「スーパースタッフとしてのあり方・考え方」です。中堅スタッフたちは仕事に対するマンネリを感じがちです。新人時代の戸惑いが少なくなり、仕事に慣れてくると、成長のために学ぶべきことを怠る傾向があります。結果として、現状維持が当たり前となり、成長への意欲が薄れ、努力を避ける傾向が生じます。
こうした状態で職種のリーダーやチーフになると、医院は機能しません。本セミナーでは、スーパースタッフとして必要な考え方と仕事に対する姿勢を徹底的に伝えます。
参加する中堅スタッフの皆さんは、将来的に医院をリードし、スタッフをまとめるリーダーとしてのポテンシャルを持っています。このセミナーでの学びを実践し、自分のものにすれば、飛躍的な成長が期待できます。
また、現実的には、歯科医院は女性スタッフが多く、結婚や出産によりチーフが長期間留まることは保証されません。もし現チーフがいなくなった場合、頼りになる中堅スタッフがいなければ困難な局面に直面します。このような状況を避けるためにも、中堅スタッフたちをリーダーとして育成することが重要です。
特に、このセミナーでは、以下のポイントを重視します。
● 日々学びを実践し、新人スタッフでない自分にできることを考えること
● 将来の展望に立ち、日々の取り組みに大局的で長期的な視野を持つこと
● 仲間としての協力関係を築き、共に成長し、医院全体も発展させる方法を考えること
これらの考え方や行動は、仕事にとどまらず、スタッフ自身の人生においても重要です。スーパースタッフとしてのあり方を身につけることで、個人・医院メンバー・医院全体がプラスの雰囲気になります。
第2講座
第2講座は「新人・後輩教育実践講座」です。
歯科医院における新人スタッフ教育は中堅スタッフやチーフが担当することが多いですが、育成方法を学ぶ機会がないままその役割を果たし始めることがよくあります。このような教育では、優秀な新人が入職したとしても上手く成長させることができません。新人教育の前に業務を一通り覚えた中堅以上のスタッフたちが育成方法を学び、成長することは組織の安定に不可欠です。
本セミナーでは、スタッフの適切な育成方法を伝えています。なぜ働くのか、仕事の意義、人を成長させる叱り方・褒め方などをテーマにしています。歯科医院に特化した現場の状況に即したレクチャーを行い、ロールプレイングを交えて学ぶことで理解を深めます。これらの方法が実践されれば、医院全体の組織強化に繋がります。
第3講座
第3講座は「医院環境整備実践講座」です。
スーパースタッフとは、医院の中核となる存在であり、周囲のスタッフをまとめ、引っ張っていく役割を担います。
信頼を得るためには、基本的な正しい行いを日々積み上げることが重要です。
● 汚れた箇所を掃除する
● 朝の挨拶を全員に行う
● 不平不満や愚痴を口にしない
● 周囲にプラスのメッセージを伝える
これらの行動はすぐに結果に結びつきませんが、継続することで効果が現れます。最初は評価されないかもしれませんが、やり続けることで周囲の評価が変わり、賛同者が増えていきます。その結果、医院全体が良くなっていくのです。
この実践はセミナーの宿題でもあります。粘り強く続けることで、自分自身、スタッフ、医院全体が生まれ変わります。この行動からスーパースタッフの人生がスタートします。皆さんからの課題報告を楽しみにしています!