2024年 歯科医院新人スタッフ育成塾 第1回 開催レポート

2024年 歯科医院新人スタッフ育成塾 第1回 開催レポート

今年も全国各地から多くの歯科医院の新人スタッフが集まり、新人スタッフ育成塾が開催されました。両会場合わせて350名以上の参加者が集い、歯科業界で働くための基礎を学びました。

歯科業界で働くには、まずその現状を理解することが不可欠です。本セミナーは具体的な方法や手法を教えるだけでなく、業界全体の理解を深めることを目的としています。セミナーの目標は、新人スタッフが単に技術を学ぶだけでなく、歯科業界で働くための考え方を身につけることにあります。

参加者は座学だけでなく、ディスカッションや演習を通じて互いに交流し、学び合う機会が設けられています。さらに、動画を使ったグループワークで感じたことを共有する時間もあり、楽しみながら学ぶことで知識が定着しやすくなります。

講座では、「なぜ働くのか」といった根本的な目的や、「歯科医院で働く上での大切な考え方」についても深く掘り下げています。これにより、新人スタッフは自らの働き方や将来についてしっかりと考える機会を得ます。

一般企業では「社会人研修」として就業規則や身だしなみの考え方を教える時間が設けられますが、歯科医院では診療業務が優先されるため、十分な研修時間を確保するのが難しいです。そのため、本セミナーではその補完として、患者様や職場のスタッフとの人間関係構築、モチベーションの維持、目標設定の方法など、具体的な指針を提供しています。これらの知識は仕事にとどまらず、個人の成長にもつながる重要な学びです。

セミナーには毎回ゲスト講師が招かれます。ゲスト講師は、本セミナーを経て成長を遂げたスタッフであり、その成長過程や成功の秘訣を具体的に紹介します。元新人スタッフの経験談は、現在の新人にとって非常に励みとなり、学びの質を高めます。

新人スタッフ育成塾は、全国の歯科医院で成果を上げているコンサルタントの知見と、現場で働くゲスト講師の実体験を結びつけることで、参加者の成長を促す貴重なセミナーです。参加者はここで得た知識と経験を基に、今後の業務に役立てていくことでしょう。

第一講座


第一講座のテーマは「歯科業界の現状」です。

多くの新人スタッフは、歯科業界の実態を理解しないまま仕事に就いています。例えば、歯科医院の数がコンビニエンスストアを上回るという事実を知っている人は少数です。しかし、重要なのは現状を知り、どのような環境で働いているかを理解し、適切な行動を取ることです。

本セミナーでは、歯科業界が置かれている状況と、二極化が進む中でどのようにして医院と自身が成長し、豊かな人生を送るかについて伝えています。成長にはノウハウがあり、この場ではそのノウハウをしっかりと学んでもらうことが目的です。

また、新人スタッフがどのようにしたら医院に貢献できるのか、具体的にどのような行動が求められるのかをお伝えしています。新人スタッフは、自分たちの行動が医院に大きな影響を与えることに気づく必要があります。「自ら変革を起こせる」という気づきを得ることが、歯科医院新人スタッフ育成塾の第一回目の目標です。このセミナーを通じて、新人スタッフたちは自身の可能性に気づき、歯科医院に対して大きな貢献を果たす存在となることが期待しています。

第二講座


第二講座のゲスト講師は、滋賀県草津市にある かがやき歯科クリニック 吉永芽唯さんにお話を頂きました。

吉永さんも昨年は新人スタッフ育成塾の参加者の一人でした。そんな吉永さんは本セミナーでの課題を上手く活用しながら、瞬く間に成長され、今では医院に大きく貢献されています。

そんな吉永さんより、入社までのヒストリーから、実際に入社後の失敗談とその失敗をどう克服したのか、本セミナーの活用の仕方など具体的に共有してもらいました。

仕事に、プライベートに充実するためには、どんな行動をしたらいいのか、どんな風に物事を考えたらいいのか、ヒントになるものばかりだったと思います。

その中でも“後輩力”に関する具体的な行動は、参加者の方々も医院に戻り実践して頂いたら、良好な人間関係や自身の成長に大きく繋がること間違いないでしょう。ぜひ、試してみてください!

吉永芽唯さん、本当に素晴らしいご講演をありがとうございました。

第三講座


第三講座では、「仕事観」についてお話しました。「仕事観」という言葉はあまり聞き慣れないかもしれませんが、それは、自身が仕事に対してどのような視点や考え方を持っているかという意味です。

異なる立場、例えば院長先生、患者様、スタッフから仕事を考えると、その見方や意識は大きく異なります。そして、自分が「なぜ働くのか」という目的を持つことが非常に重要です。お金や生活のために働くことは決して悪いことではありませんが、それだけが目的だと得られるものが限られてしまいます。

正しい仕事観を持ち、なぜ働くのかの目的を明確にすることで、自己成長、やりがい、他者との良好な人間関係、プライベートでの幸せなど、様々なものを得ることができます。成功する人材は、必ずしも最初から優れた能力を持っているわけではありません。彼らは、自分がどのように働くべきか、どのような人になりたいのかを明確に考え、行動し、少しずつ成功する習慣を身につけていくのです。

さらに、社会人として成長するためには、周りのことを見る力が必要です。特に、院長先生がどのような思いで働いているのかを理解できる人材は、大きな成長を遂げることができます。自分本意の視点だけでなく、立場の違う院長や先輩スタッフの視点、相手がどのようなことを求めているのかを理解することが重要です。そのため、この講座では、周りへの理解を深める内容にも触れました。


新人スタッフには、自身の成長、医院全体の成長、そして患者様のことを念頭に置きながら仕事に取り組むことが求められます。このような重要なことは、学校では教えてくれません。また、先輩スタッフや院長先生も日々の診療に忙殺されており、時間を確保して教えることは難しいのが現状です。

そのため、「新人スタッフ育成塾」が存在します。この育成塾では、任意の宿題を通して成長する機会も提供しています。宿題に取り組むことで、新人スタッフは実践的な経験を積み、大きな成長を遂げることができます。このような実践の有無によって、成長の度合いは大きく変わるのです。

講座で学んだことを宿題を通じて実践し、大きく成長する一年となることを期待しています。新人スタッフが自身の可能性に気づき、歯科医院に対して大きな貢献を果たす存在となることを願っています。

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